シックなおやじになるぞ!フレンチスタイルブログ

フランスブランドを通してライフスタイルを考え日本のシックなおやじを目指しています。

おやじへの贈りものを考えてみる

他人目線と自分目線

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

贈り物は、まずは相手に喜んでもらいたいという気持を考えると思います。人から頂いたものは、素直に嬉しいのですが、思いがけないものは更に嬉しいです。贈った方も相手の方が身につけていてくださるとやはり嬉しいものです。

しかしながら特に身につけるものは、好みは似ているようであっても自分の好みが違うとはよくあります。私は、職業柄 身につけるものは他の人より多いと思いますが 気に入って自分で買ったにもかかわらず、良く身につけるものと、ほとんど身につけないものが不思議?とあります。 

私自身は、あまり流行は考えてはいないので それを意識することはありません。 

頂いたものの中でも 自分では買わない、似合わないと思っていたものがワードローヴの一部になっていくことがあります。それは、贈っていただいた方が多分 私の事を色々と考えてくださったからだと思います。

自分だけの目線と他人から見た目線では違うというのを実感しました。

ただ、どうしても好みでないものは、困ってしまいます....

自分に置き換えてみるとそれは、私自身の好み、例えば自分の好きな色やもの、極端にいえば自分の好みだけを押し付けるというような場合は失敗していました。

私にとっての最高の贈りもの

女性のお客様で男性への贈りものの相談されることがあります。これが一番私にとっては難しい。

私自身がお会いしたことがない方への商品選びは一番難しいことですし、女性は比較的ご自分の好みで選ばれる方が多いような気がするからです(あくまでも、私の経験と主観からです…申し訳ございません。) また一度男性のシャツのサイズを調べられて一緒にお選びした商品がありました。贈られた男性もその商品自体は、大変気に入られたのですが肝心なサイズが合わなかった事がありました… それは,原因がわかって解決しました。

そんな自分の失敗談を聞いて頂いたり、経験を踏まえて話をしご理解頂き、可能な限り贈られる方の情報をお伺いしております。

それでも、本当に気に入られているかが、不安でしかたがありません。

街で自分が扱わして頂いている商品を身に付けている見知らぬ方に出会ったときこれほどの喜びはありません。思わず声をかけたくなります。

私はこの仕事をしていてこれが一番嬉しいことです。

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皆さまは、愛する人への贈りものの用意されましたか?! 

贈った方も贈られた方も良い思い出になりますように!!

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メルスィー  オバ!

créme la de crème

TOM

フランスおやじと愛を確かめる その2

Caulaincourt(コーランクール)のGLOVE

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

東京も急に寒くなってきました。 そろそろ朝晩はGLOVE(手袋)をしても良い季節になりました。

コーランクールでは、昨年の冬から フランスのアトリエ(工場)でAlexis Lafont(アレクシー・ラフォン)が考えた、手袋を生産しました。これはアレクシー自身がバイクの乗るので、そこからのアイデアでもあり 先ずは、パリのお店からテスト販売をスタートすることになりました。

なかなかの評判で、今年の年初めにサンプルを取り寄せて、今年の冬から日本でも販売を開始しております。

甲の革は、鹿革 内側は、子羊の革  ライングは、ラビットファーです。 強度と柔らかさ、抜けにくラビットファーで保温も抜群です。

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 茶色のグラデーション

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ブラックとネイビーのバイカラー

このグローブをフランスから出荷するときに問題がおきました。

日本から今年の4月の初旬にそれぞれの色とサイズをオーダーしました。 日本に商品を輸入するときは、輸送費を可能な限り抑えなければなりません。関税もそれに伴いかかってくるので 価格が高くなってしまいます。

緊急に必要でない場合は、他の商品や必要なものを多くまとめて送るように指示をします。

タイミングよく先回のチョンボで送れなかった靴とギフトボックスが揃ったので併せて出荷依頼の指示を出しました。

先回のこともあったので今回はフランスおやじの方から珍しく何度も何度も内容の確認がありました。おやじから送られてきたグローブの写真が日本にあるサンプルとはなんか違うような嫌な予感…

 

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私は、日本のサンプルの写真を送りました。

私       「チョット感じ違うんじゃないの?」

フランスおやじ 「TOMが持っているのは前のモデルで今年は甲の部分の革がヌバックに変わった」と

私         「注文した後も納期確認何度もしたよね?なぜ今まで言わなかったの?」

フランスおやじ 「…」

私         「レストランで牛肉頼んで 豚肉出てきたら あなたならどうする?」

フランスおやじ 「ごめんなさい。 言うのを忘れていた。良いヌバックの革があったから、 でも今回は先に大丈夫かどうか?こうやって確認しているよ?」

それから私は既にサンプルをご覧になられて注文を頂いていて、お待たせしている日本のお客様に確認を取りまくりました。

「皆さま本当にありがとうございました。本当申し訳ございません この場をお借りしてお詫び申し上げます。」

それからフランスに出荷OKを出しました。

フランスおやじ 「他に忘れていた事はないかな?」

       「今回は、商品の梱包も完璧だよ!」

私       「パーフェクト!!」

 

怒ったり 持ち上げたり フランスおやじは、もう本当大変です… なぜか憎めません…

 

グローブ ヌバックの革の質感 結果は、… 良かったと思いますが お客様は満足されたかどうか?やはり心配です....

 

だんだんとフランスおやじに慣らされていく自分が怖いです。

メルスィー  オバ!

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 TOM

フランスのニットタイ

スカーフが起源でない La Cravate(クラヴァット)=ネクタイ

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

お客様から仕事関係で改まった席に出席しなければならず、その時にジャケットとネクタイはしなければならないと相談されました。

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                シルク素材 織物

ご職業は、グラフィックのデザインのお仕事。今は、ネクタイは、冠婚葬祭以外はしめられないとのこと。 ご自分の好みもありネクタイ選びに迷われていました。無地系がご希望ですしたが、織物のシルクの質感がどうも綺麗過ぎて、ご自分には職業柄も含めて似合わないと思われていたようですし 他素材の麻、コットンやウールは季節感もありました。

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            麻素材とコットン素材 織物

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                ウール素材 織物

お召しになりたいジャケットとも合わないと考えておられたようでこのニットタイをお選びになりました。

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このネクタイ素材はシルク、形が途中が括れているセミボトルのデザインです。 ノット(結び目)が太くなりません、ニットタイでありながらもあまりカジュアルに見えません。編み物(ニット)独特の質感からの色合いも良いと思います。

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これは、フランスのアトリエでソックスやストッキングの製法を用いて、丸編みで編み上げ、編み目をへらして作っているので、この形が可能になりました。

 

ニットタイの多くは下の写真ように 大剣と小剣の間の編み地にグログランテープ縫い付けて補強しています。 どうしてもノットが太く大きくなってしまいがちです

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LELYS カシミヤ ニットタイ Made in Italy

ニットタイはネクタイが起源という仮説

衣の世界だけではなく、世の中 段々とカジュアル化が進んでいると思います。それは、日本に限ったことではないと思います。

ネクタイはアクセサリーの1つにすぎませんが顔のすぐ下 やはり印象が違います。

今は、着ていく場面も多種多様です。ニットタイもその時代の流れから生まれたものなのかもしれません。

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         ニットらしい(?)温かみがある編地

ニットタイを購入いただいたお客様、ネクタイ姿が好評で、それからは、改まった席ばかりでなく、着る機会も洋服の幅も増えたと喜んでおられました。少しの事なのですが、印象も自分の気分も変わると思うのです。

 

メルスィー  オバ!

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 TOM

営業マンの心得

インフォメーションとコミュニケーション

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

「インフォメーションとコミュニケーション」就職して営業職として仕事を教えて頂いた上司の言葉です。

営業(セールス)という仕事  私自身はB to Bの営業経験しかありません。

現在は、小売業も兼ねていますが いわゆるB to Cの営業は、経験がありません。

今の世の中でどんな職種においても広義にいえば営業は必要である能力の1つに挙げられると思います。自分の存在を知ってもらわないとまず何も始まりません。

紙媒体とメール

会社も自宅にも、毎日かなりの数のポスティングによるチラシも来ますし、 DMも届きます。私は必ず目は通します。中には銀座のクラブのママさんから、私の知り合いから紹介された(そんな奴知り合いはいません)という内容が書いてあり、写真が同封してありました。

ただ、ゴミが増えるのが面倒くさいとだけ感じます。

メールは、知らない相手からのアドレスからは、特に気をつけています。ほとんどが迷惑ホルダー行きになります。

飛び込みセールス

手っ取り早い方法かと思いますが、無駄な時間と色々なリスクが多いのではないでしょうか?

私にとっては大迷惑行為でしかありません。本当勘弁してください。

電話セールス

まずキーマンへの取次が一苦労かかります。先日たまたま電話を取ったらいきなり〇〇さんと私の名前をいわれ ました。その電話の主は、私と同郷で以前に私と会ったことがあり、そのときに私からのアドバイスを受けたと、そのアドバイス通りにしたら今は、公私ともに上手くいくことができたので、是非お礼がしたいので挨拶に伺いたいという内容でした。

「よくもまぁ考えたなぁ」とは思いましたが、電話を切ったあとそのかかってきた電話番号をネットで調べたら、迷惑電話サイトに出ていました。

ただその電話の主の手口は日々巧妙に進化しているようでした。(笑)

取引先のバイヤーから私の紹介で〇〇さんという方から商品を売り込む電話がありましてと問合せがありました。

その〇〇さんは、同じ業界の後輩にあたり面識がある程度でした。先日商品を見せて欲しいとショールームにきていて 他愛もない世間話しをしていた人物でした。

嘘つき…とまでは言いませんが… 

インフォメーションはOKかもしれませんが、大切なコミュニケーションは?

大きく信頼を失ったという結果を考えれば、彼らは、何が目的だったのか良くわかりません?

基本に戻りそしてシンプルに考えろ

「迷ったり、行き詰まりを感じた時に思い出せ」という中学卒業の時に頂いた恩師の言葉です。

先輩そして先生!頂いた教えを胸に 今日も私は、営業していますよ!!

メルスィー  オバ!

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 TOM

HUSBANDS(ハズバンズ)スーツスタイルの提案 

ミックス&マッチ

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

ハズバンズの顧客の一人としてイタリアのL'Uomo Vogueのスタイリスト、ファッションエディター等の仕事をしていた Robert RABENSTEINER(ロバート・レーヴェンシュタイナー)氏がいます。

ハズバンズのFounder(ファウンダー)Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)が、どちらかというと彼は、自分とは違うモードスタイル。最初に来店したときは、HUSBANDSのスタイルを理解してもらえるかどうか少し戸惑ったと言っていました。

色の組み合わせ

彼のオーダーは、ユニークでジャケットは、濃い紺色とトラウザーズは黒、同素材ながら違う色だった。少しの色の変化だが着てみると雰囲気が変わり、クラシックスタイルながらもモードのにおいも感じる事ができるのだとニコラは喜んでいました。

(残念ながら影響のある方なので、素材の写真撮影はNGでした... ショールームにお越しいただければこっそり教えします(^_-)-☆)

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スーツを仕事の制服としてではなく、日常のスタイルとして着てほしいという想いが通じ、更に新たなアイデアも得られ、その喜びを私に話をしてくれました。

 
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 上下同素材がスーツではないバランスだということ

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ジャケットModel:#Morrissey       トラウザーズModel:#Dutronc

モリッシー - Wikipedia

Jacques Dutronc — Wikipédia

引用元:ウイキペディア

ハズバンズのスーツは、単純に上下同素材というだけではなく、ジャケットとトラウザーズとのバランスなのです。単純にいえば着丈と股上との見え方という考えです。

そのためにジャケットだけ、トラウザーズだけ、それぞれ別生地でも単品でもオーダーを受けております。
 

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             ベルトレス バックポケットなし

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              サイドアジャスター

トラウザーズのデフォルトでのデティールは、ベルトレス 、バックポケットなし(お尻のポケット)極力シンプルにしています。

オプションとしてサイドアジャスター、ベルトループ、バックポケットがあります。

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ジャケット Model: #Ferry トラウザーズ Model:Piccoli with belt loop

ベルト 参考商品

ブライアン・フェリー - Wikipedia

ミシェル・ピコリ - Wikipedia

引用元:ウイキペディア

また上の写真のようにベルトループ付きのトラウザーズでもループ幅は3cmベルト幅が2cm以下と細いベルトをしています。

これ以上太い幅のベルトであるとバランスが悪くなってしまうからです。服を着たとき正面から見る、身体の中心でもある腰回りは極力シンプルにするのがシックなスタイルと考えるからです。

 

トラウザーズのトレンド

2プリーツ、ベルトレスやサイドアジャスターは日本を含めたイタリアでも多く(流行?) 見かけるようになりました。

ハズバンズは決して2プリーツのデザインは取り入れません。腰回りに過度なデザインが入るからです。

ベルトレス、サイドアジャスターはブランド設立当初からのHUSBANDSのスタイルです。

日本を含めパリのお客様でも上半身に比べ下半身がしっかりされている方。または、お腹が出ておられる方もおられます。その方用には、1プリーツで股上は、通常モデルより3.5cm浅いモデルを用意しています。

ニコラをはじめ、フランスおやじたちは、流行を追いかけることは決してしません。

ファッションビジネスとしてはシーズンごとに新しいものを取り入れた方が顧客を飽きさせずよいのかもしれません。

しかしながら、それは自らを否定することと同じになるからです。

彼らはスタイルを伝えようとしています。

メルスィー  オバ!

créme la de crème

 TOM

 

日本では革製品に関しては、コバ(木端)仕上げが良し悪しの基準で評価されます

画一的な評価が安心の日本

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

弊社では色々な革製品を扱っています。

コバとは革の断面のことをいいます。大きな革の部分は使い込めば経年変化で味も出てきますが、革製品は端を縫い合わせているものが多いため 端の部分 角とか端は、磨耗し易いですし 見た目も美しくありません。

なんらかの加工をしなければなりません。

  • パイピング Caulaincourt  Model: #EDMOND Briefcase

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  • パイピング Caulaincourt Model: #MACHOLDERf:id:general-bass:20181210111854j:plain
  • へり返し  私物の財布

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  • コバ磨き+コバ塗り(コバ染め?) Caulaincourt Model: #MONCEAUf:id:general-bass:20181210112154j:plain     f:id:general-bass:20181210112126j:plain


    大まかですがこのような加工方法があると職人さんから聞きました。

磨き方も断面だけや蒲鉾のような形に角を加工する方法。革の素材や厚みによってそれぞれがあります。塗りに用いるものも蜜蝋 、染料、(革に色を浸透させ染める)、顔料(革の表面に色付け)、独自に調合したものを用いていることもあり、その商品をどう表現したいのか?によりそれぞれ組み合わせた方法を用いるそうです。

 革小物(お財布、定期入など)はお札やカードなどを入れるパーツ(部品)が多く、幾枚かの革を重ねなければなりませんのが、分厚くなってはいけません。薄さが必要です。 そのため、重なる部分を薄く漉き縫い合わせます。革小物はポケットやカバンからなど出し入れが多いためどうしてもコバが擦れやすい。 なんらかの加工をしなければ強度的にも問題が残ってしまいます。このように使う目的やデザインにより手段を使いわけます。

特にコバ磨き+コバ塗りの方法は、手間がかかる作業のようで、この方法にこだわりを持つ日本のブランドも多いようですし、1つのパーツ部分に、この手法を10回以上繰り返し用いているブランドもあると聞いたことがありました。

鞄は革小物に較べると薄さの加工を必要としない場合もありますので、 革小物 とは違うアトリエ(工場)は、多いのです。それぞれの加工に 得意、不得意があるということだと私は、理解しています。

日本の技術

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Burnivet(バーニベット)このハンドル 手に合うように括れさせて 強度を保つため革を重ねて木端を磨きあげ、最後に色をつけています。トランク、キャリーケースという性質上 長時間でなくても手にかかる負担は大きいので 手で掴んだときの感触を含めた持ち易さがこの仕上げの理由です。

www.toyooka-kaban.jp

引用元:兵庫県鞄共同組合「豊岡鞄」地域ブランド委員会さん

 

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Caulaincourt(コーランクール)の革小物

コーランクールは、靴のブランドですが、フランスパリのアトリエ(工場)で 革小物、ベルト そして鞄の一部を作っています。このアトリエまだ若い職人さんですが、繊細な商品を作るのが得意です。

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私自身は自分が持っているベルトと比べて「 コーランクールのベルトは、綺麗なベルトだなぁ」というくらいでしか認識はしていませんでした。

靴職人の白濵結城氏 曰くです。 職人さんからの目線からこの仕上げ方法を褒めてくださいました。(やはり嬉しいものです!!)

下記ブログの最後に白濵さんに褒めて頂いております。

☟   ☟   ☟

ballondorblog.blog.fc2.com

引用元:熊本バロンドールさん

Charles et Charlus(シャルル エ シャリュス)の鞄

     Model: # MINETTE

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彼らは、鞄には、柔さとカジュアルさを大事にしたいというのがブランドのコンセプトであります。

それゆえに、極力コバは自然にしておきたいのが彼らの考えです。もちろん強度と見た目を考えコバ磨きは、3回ですが行っています。

極端に繊細な仕上げを避けています。鞄本体の色が黒の商品以外は、彼らの美意識からコバに色をつけていないのです。

私自身もシャルル エシャリュス取り扱い時から約5年以上鞄を使用していますが 全く問題は感じません。

 

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私が「コバ・バイヤー」と呼ぶ人たち

人によっては、革製品の基準としてこのコバ仕上げで商品の優劣評価をされる方がやはりおれらます。

人それぞれですが、あまりにも画一的な基準に囚われすぎると本質を見失ってしまうのではないでしょうか? 逆に自分の見る目に自信がないように私は感じてしまいます。

メルスィー  オバ!

créme la de crème

 TOM

フランス人の金銭感覚

私の感じた金銭感覚というか国民性?

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

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           引用元:ロイター/アフロ

テレビを見ていたときに あるフランス人の金銭感覚についてコメントしてた日本人がいました。

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             引用元:朝日新聞
ビジネスにおいて日本人は、ことお金に関しては外国人からすれば、こんな安心なお客さんはいないと感じているのではないでしょうか?

いわゆるお金に関してとてもきれいな民族だと思います。

私は、弊社取り扱いのフランスブランド以外でも日本のお客様へのセールスを手伝っている仕事があります。

それは、日本の客先が、フランスの商品供給側に直接お金を払って商品を買ってもらい、私の報酬は、コミッション(販売手数料)をフランス側から頂くという仕事です。

日本の常識はフランス(外国)の非常識なのか?

彼らは日本の客先に対してお金には厳しい、前以って決めていた支払い条件があるにも関わらず、先に入金を求めてみたり、商品価格を自分達の都合で変えてみたりする、いわゆる「後出しじゃんけん」をすることがあります。

また自分が約束の日時より遅れて商品を出したにもかかわらず、支払いだけは、早くして欲しいと催促があります。

にもかかわらず私に対しての販売手数料支払いは遅い… 

日本側から商品代金を既に回収しているにもかかわらず「お金がないから今は払えない」というマダムもそういえばいました。

特にお金に対して他人には要求するが自分には甘いのです。

原理を重んじる外国人と原則を守ろうとする日本人

海外とのビジネスや交渉において、日本人の考えかたが通用しないのかもしれません。しかしながら、それを守ることによって、信用に繋がり融通が利くことが多くなりますし、商談が有利になることがあります。ビジネスがやり易くなるということは、私は実感としてあります。

たまたま私が知っているフランス人だけかもしれません、でも人種は関係ないのかもしれませんね…

「カッコイイ」か「カッコ悪い」か

私は、「お金がないのは首がないのと同じ」という言葉を幼い頃からよく聞かされていました。「お金にきれいも汚いもない」という言葉も聞いたこともあります。

他人がどうであれ、いい年こいたおやじの自分が「カッコ悪いなぁ」と思うことはやはりしたくありません。

でも、でも、お金は欲しいです。

           f:id:general-bass:20181130163839p:plain 

              引用元:朝日新聞

        

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            引用元:神戸新聞

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                引用元:産経ニュースwww.wam.go.jp

引用元:wam net ニュースさん

やはり人種は関係なかったです....

メルスィー  オバ!

créme la de crème

 TOM

朝日新聞

ロイター/アフロ

産経ニュース

一流とそれ以下の違い

物づくりは、一流。売り方は、二流。 結果は、二流以下

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ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

Atelier Gautier(アトリエ・ゴティエ)はシャツ工場ですので、著名ブランドのOEM生産とゴティエネームの自社企画(デザインとそのデザインにあった生地)をしています。現在のオーナーMichel de Saint-Jean(ミシェル・サン-ジャン)は生地商 出身という事もあり、生地の提案は、パーマネントコレクションはもちろんシーズンを加味したコレクション 豊富な種類の提案は怠ることはありません、それはシャツの重要な要素でもあるからです。

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シャツのOEM生産とODM生産については下記のブログが1番当てはまると考え引用させて頂きました。

blog.apparel-ai.com

引用元:アパレルアイブログさん

海外も含めて日本のアパレル、ファッション雑貨を扱う企業のほとんどが、このOEMかODM生産に当てはまります。自社工場自社ブランドは、ほんのひと握りしかありません。

コラボ商品というものもあります。一時は日本でも巷に氾濫していましたが、今は落ち着いているように感じます。

コラボ=コラボレーション=合作 協力という意味だと私は理解しています。

友人の画家にその前提条件は実力が対等以上でないと成り立たないと言われた事がありました。

マシンメイド(ミシンで縫う)とハンドメイド(手で縫う)

ルリスのシャツは南イタリアで作っていました。ARNYS( アルニス)時代からのアトリエ(工場)です。日本でも南イタリアのハンドメイドの高級シャツとして自社ブランド名で流通しています。

 

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              LEYS ダブカラーシャツ

このシャツはDominique Leys(ドミニク ルリス)氏のデザインで クラシックスタイル。袖はダブルカフス(フレンチカフス) デティールは前立ありです 前立があるとカジュアルシャツのデザインと日本では言われていますが 元々は、プリーツシャツのデザインのなごりであり一概にはカジュアルアイテムとは、言い切れないのです。 裾部分は、シャツが下着だった頃のなごり Puder(ピュドゥー)というデザインです。

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                 ハンドメイド仕様            マシンメイド仕様

私は、付加価値をつけようと考え、このシャツのパータン(型紙)をアトリエゴティエで同じハンドメイド仕様と併せてマシンメイドでのサンプルを依頼しました。

同じ型紙を用いて縫製した場合でもミシンを使った場合でも工場が違った場合 仕上がりがやはり違うのです。ミシンを使ったとしても人間が縫うもの 職人さんによってやはり微妙に違います。 まして、手縫いです。全く同じものを違う職人さんが作ろうとする方が無理というものです。着心地に違いがあるのかというと 私は、この3着の違いは全く感じませんでした。

工場出し価格は南イタリアを1とすればフランス製のマシンメイドは、0.85 。フランスでのハンドメイド仕様は、気持ち悪いくらいの値段になり シャツの値段ではない価格になってしまいます。 ( 加工賃の比較で生地代は入っていません 日本での店頭での販売価格とも違います)

商品と売場そして人 この3つの要素が基本

 

マーケティングの神話 (岩波現代文庫)

マーケティングの神話 (岩波現代文庫)

 


www.amazon.co.jp

引用元:Amazon

最初の上司の忘れられない言葉、学生の頃 マーケティング理論の授業ではもう少し細分化されていたと記憶にありますが、売り手、供給側の考え方でとてもシンプルなので忘れられません。

 

今はもう販売されていないのですが日本でこんなシャツを販売していました。

www.itoyokado.co.jp

引用元:イトーヨーカドーさん

この価格でこの仕様やこだわり加えてサイズ展開の豊富さ 海外商品と相対的な価値を比べれば格段に優位性はあるはずです。「ここまでやるのか」と日本企業の力を色々な意味で見せつけらました。

残念ながら今はこのシャツのプロジェクトは辞めてしまったようです。

この売場(ネットも含め)で買われるお客様にとっては、このこだわりシャツは魅力と価値が感じない。良さはわかるが同じイトーヨーカドーで買うなら、自分に価値感にあったシャツが、二枚買えるかもしれません。

上司が言っていた、3つの基本のバランスを考えた売り手側と1番大事である、お客様とが合っていなかったからだったのではないかと私は推測しました。

この件がきっかけで、私自身もう一度サンプルを前にして基本に戻って考えることにしました。

売り方は、一流。 物づくりが二流以下は、全くもって話に…なりません…

カバンは、日本人にとっては、特別な物かもしれません

日本人は、カバンに関しては他国の人とは違う文化を持っていると思います。

ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

私は、 外国に行く度に感じていたことは向こうの人たち、特に男性はカバンを持たない人が多いのを感じていました。

www6.nhk.or.jp

引用元:NHK 日本放送協会

NHKのクールジャパンというテレビ番組を観たとき やっぱりそうだったんだ!

日本人は特にカバンが大好きということが確認できました。

海外のブランドでも男性向けのカバンのコレクション数(デザインのバリエーション)は女性のそれに較べると圧倒的に少ないのです。

それは需要が少ないということだとも考えられます。

日本と海外との違いその1

precious.jp

引用元:メンズプレシャスさん

海外に住む日本人の方も 特に男性が持つ横が長いトートバックには違和感を持つようです。それは、女性っぽくみえるからだそうです。 日本ではおやじもスーツでトートバックを持っている人は良く見かけますし、私自身も色々な意味でも便利だと思いますし 自分でも使います。

1つの仮説

日本はやはり安全なので、持てるカバンの種類や機能性からくるデザインが豊富なのかもしれません。

例えば カバンの中身を取り出し易いよう外側から開閉できる易いようファスナーがついていたり携帯 や財布 小物を入れるポケットが外側についていたりしますが、 海外ではスリやひったくりの格好の餌食になってしまうことも多いかもしれません。

こういった環境も外国とは違うカバン文化の背景にあるのではと考えてしまいます。

日本と海外との違いその2

日本では人気のない鞄 それは、いわゆるボストンバックタイプの旅行鞄 大きいサイズのものです。 一流ブランドでもよくみかけます。確かに見かけはクラシックな雰囲気でカッコイイのですが 残念ながら人気がイマイチなのです、ある知り合いのバイヤーがなんとか売り出そうと雑誌掲載 販売促進をあの手この手で仕掛けたことがあったのですが結果残念ながら売れなかった。

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          Caulaincourt モデル名:MONTAUK

私が取り扱うCaulaincourt でもこの手のデザインを企画するのですが残念ながら日本では、あまり人気がありません。お客様はもっと小さいサイズがあれば…と おっしゃられます。

日本人は、カバンに関しては機能性を重視します。 旅行で荷物を入れた大きい鞄は重く邪魔でしかありません。それより機能性とデザイン性を兼ねたキャリーケースに人気がいくのは当然かと思います。

鞄は日本が、世界1番だと思う理由

日本人にとってカバンは、単に、物を入れて持ち歩くためのだけはないと思います。クラシックな物が好きな日本のおやじ、新しいものでもデザインと機能性の良いものは自分達の生活スタイルに合わせて取り入れていきます。少し前までは、カバン 特にお仕事に使うものは「A4サイズ」が入る大きさが必要といわれていましたが、スマートファンやタブレットの普及で少し必要とされる大きさ変わってきました。

他国の文化と自国の文化を上手く融合させて 自分達のスタイルを作って世界に逆に発信していると考えます。

それを、なるほどと納得し、取り入れてくれる外国人はいるのです。

日本人が影響を与えていることは多いと感じています。

メルスィー オバ!

créme la de crème

TOM

HUSBNADS/Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)が提案するスタイル

HUSBANDSのコート 

 

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                 Model:#GABIN

ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

日本も寒くなってきたのでコートを着る季節になってきました。私は、この時期になるとハズバンズのスーツを着るときコート選びに悩みます。ハズバンズではウールのコートはGABIN というコートがあります。モデル名のイメージは俳優ジャン・ギャバン デザインはダブルブレステッド 。

私自身は、欲しかったのですが超〜似合いません。

ジャン・ギャバン - Wikipedia

コドモ警察のようになってしまいます。 完全なブランド殺しです。カッコイイのですが、残念ながら着る人を選びます。

 

コドモ警察

コドモ警察

 


www.amazon.co.jp

引用元:Amazonさん

ミックスアンドマッチという提案

 

ニコラは 自分の作ったもの以外で他のブランドをコーディネートとして合わせる事は拒みません。気に入れば新しい発見と喜んでくれます。しかしながら、例えば、私とか顧客がGABINのコートは、似合わないので自分達に似合うシングルのコートをハズバンズとして企画してほしいと頼んだとしてもブランドイメージと違うものは断固拒否します。顧客に対しても自社以外、お客様の手持ちのものとの着こなしを積極的に提案しています。

ハズバンズスーツとニコラおすすめの他ブランドのコート

Barbour( バブアー)

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日本でも人気です。パリの 左岸にもお店がありますし、パリのおやじ達も着ているのをよく見かけます。

モッズコート

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日本では、色々なブランドが色々な解釈のデザインで販売していますがそういえば海外ブランドでこのアイテムを打ち出しているところは私には、心当たりがありませんしそういえばパリで着ている人はハズバンズのスタッフ以外みかけたことがありません

HUSBANDSのアクセサリー

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マフラー とシルク生地のストール この中途半端な幅が良いようです。

ニコラは余程のお気に入りでウール素材でもまた作っていました。

ニコラは全ての会う人に必ず自ら巻いて「どうだ!クールだろ?」勧めます。 私には女子高生にしか見えませんし、 中途半端な大きさのストールの良さがわかりません?

スタッフ以外、顧客でもしている人は見たことありませんが、ニコラはそれでもめげずに今も勧めています。

ボートネック肩ボタン付きニット

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 ボーダーでなく無地、ジャケットのインナーに着る提案です。

日本ではなぜかボーダーばかりで無地がなかなか見つかりませんでしたので、私はパリで購入しました。

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引用元:www.printerest.com さん

ボーダー柄こそ、フレンチカジュアルという打ち出しで品揃えしていますが、私が知る限りフランス人で着ているのを見たことがありません。

ましてや、ベレー帽でボーダーのパリジェンヌもパリジャンも観光案内の人しか見たことがありませんフランスでは、ベレー帽は、こんなイメージのようです。

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引用元:株式会社 明治 さん

私はニコラが提案するミックスアンドマッチの基準が未だによくわからないのです… ニコラ自身も、主観のみで上手く伝えることができないのだと思います。

日本の業界人は、「外す」という装いをよく提案します。本来この「外す」ということは、定説とおりにビシッと決めるのがなんか照れくさい、逆に格好悪いというので「外す」ことをするのだ、というのを先輩から聞いたことがあります。また「今の奴らは外すことが目的なっいる…」とも

私なりにミックスアンドマッチを考えてパリに行きニコラの評価を聞くのも楽しみの1つです。

当たり前のことですが他人を気にせずに自分が似合うと思い、心地良く過ごせるのがなにより大切ではないかと思います。

それがやがて自分のスタイルになっていくのだと考えます。

メルスィー オバ!

créme la de crème

TOM

 

 

既製品と誂え品その2

Caulaincourt(コーランクール) の誂え品

ボンジュー  ムッシュー サバ⁉︎

私は、HUSBANDS(ハズバンズ) Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)が提唱するスタイルの靴がずっと気になっておりました。(モカシンという名のギョーザ靴)

www.generalbass.net

 

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             引用元: メンズプレシャスさん Model:Parox Last:#Dragon

それに合わせたいと考えコーランクールのところで靴モデル名Paroxをオーダーしました。

コーランクールでは、ラスト(木型)から作るフルオーダーはしておらず、用意されたラストと革や生地の素材を組み合わせて作る、いわゆるパターンオーダーをやっております。Alexis Lafont(アレクシー・ラフォン)は,MTO(このオーダー方法)と呼んでいます。

私はこの#Dragonというつま先が少し四角くなったラストがどうも苦手でした。もちろんアレクシーもお客様のリクエストに全て答えるわけではなく、イメージに合わないものは断っており、私は#Bonaparte のラストで作ることのOKをもらいました。

ブランドとしての商品

1つの商品を世に出す場合、それがブランドとしてベスト、それが一番良いものとして発表します。 それは試行錯誤した結果のものだと思います。

靴であればこのデザインに合うラスト、製法、素材 そして色です。

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Moel:Parox  Last:Dragon お客様のオーダー商品

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Moel:Parox  Last:Bonaparte 私のオーダー商品

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私がオーダーしたものと最初に発表発売した商品を比べてみたら、バランスが微妙に違うのです。アレクシーが最初に発表した商品の方がやはり 良いと感じました。

弊社にお越しいただくお客様でもせっかくオーダーするのだからと色々思案されるのですが、結果はコーランクールの打ち出したものをオーダーされます。

Model:Parox  Last:Dragonは、お客様のオーダーです アレクシーが最初に発表したものズバリでした。

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Moel:Albion 2  Last:1827 Col: Patine Noir+Grey 

このお客様は当初はストレートチップしかも黒を希望でした。 しかしながらこのProx

に一目惚れされました。

MTOというオーダーシステムは手段であり目的ではありません

アレクシーにそんな話しをすると 彼は我が意を得たと感じてくれたようでした。それからインスタグラムにこんなのを載せていました。

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LEYES(ルリス) Dominique Lelys(ドミニク・ルリス)の考え方

www.generalbass.net

ドミニクさんに洋服のパターンオーダーの話しをした時

彼は自分はやりたくない やるならビスポーク(フルオーダー)しかやるつもりはないという考えです。

理由は、お客様にとってもブランドにとっても中途半端なものになるからです。 彼は長年のアルニスの経験からの考えだと私は感じました。

最大公約数は、つまらない 自戒を込めて

私を含めてバイヤーという人種は、今の靴は ロングノーズやスクエアなラストはトレンドではないとか、日本はこうだからとか自分ちの顧客はこうだから 販売スタッフが納得しない。だからこうすべきということを作り手側にリクエストします。

ブランドによっては売れるなら買ってくれるならとホイホイと作るところもあります(これってブランドではないですよね?)それに相乗り、ただ乗りするバイヤーまでいます。

結果どこいっても同じ商品しか置いていない。素人が作らせた商品など長続きしません。 次また別のブランドで同じことをしている、焼畑農業みたいなものです。

その商品同質化の代替え案として小手先だけ、訳の分からない誂え品が氾濫しているのではないかと私は、思います。

私は、自分達の想い入れ、意思を持って提案すべきと考えます。

選ぶのはお客様、人それぞれなのですから ますます魅力のない業種になっていってしまいます。

Caulaincourtオーダー会の告知

突然で申し訳ございません。 広島方面のお客様 年末押し迫ってですが ROOT(ルーツ)さんにで トランクショーを行うことになりました

私も12/22土曜日から24日月曜日クリスマスイヴまで参加します

是非お近くの方はお立ち寄りくださいませ 詳しくはROOTさんのブログをご覧くださいませ。

 ☟  ☟   ☟

ミカ爺のぼやき | ROOTWEB 正規通販

よろしくお願い申し上げます。

メルスィー  オバ!

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 TOM

 

おやじの化粧その2

革靴の色抜け

 

ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

お客様からのお修理依頼で、Hardrige (アードリージュ)革靴の色落ちが酷く 自分で補色しても色がのらないという相談を受けました。この靴はデュプイのBOXカーフ使っています。

www.lastmagazine.jp

引用元:LASTさん

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送っていただいた靴がこれです。

このお客様は、靴を脱ぐとき 手を使わずに靴のかかと内側同士で脱いでいるようで 擦り傷があります。つま先部分左側に擦り傷が集中しています そこから色抜けしてしまっていました。

私も同じ革、色の靴を持っています。気をつけているのですが、石畳の段差や側溝の金具にひっかかって傷をつけてしまう事があります ショックでその日はブルーな気分になります。

さすがに 毎日靴を手入れはしませんが、一週間おきにはくらい間隔で手入れをします。

 

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そのときは、まず傷の補修が第1なので 写真の無色乳化性クリームのどちらかを使います。無色を使う理由は、茶色の色付きクリームは微妙に色が違うので色むらがおきます。浅い、擦り傷くらいなら無色でも他の傷のない部分からの色がクリームに移りと色が染まっていきます。 乾燥しては残ったクリームを拭き取りそれを2度ほど繰り返します。それで大体元に戻るのですが...

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更に気になるような時はこの乳化クリームを使います 色は豊富なので選べば、茶色でも色ムラがおこることはあまりないと思います。

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修理前

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染直し後

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新品

このお客様の色抜けの考えられる原因はやはり放置期間を含む、保管状態が良くなかった事と革の乾燥だと思われますが、具体的な原因が未だ特定できていません。

ここまで色落ちしてしまうと染直しをしなければなりません 写真のようにむらなく上手く染めはできましたが、残念ながら、独特の質感はやはり変わってしまいました。

靴の染色堅牢度JIS規格基準(色落ちの日本工業規格)

 

ご参考迄に 

日本は、人が身につけるものについて(洋服、下着、鞄等々)の色落ちの基準が他国と較べると厳しいです。しかしながら革靴履物の甲部分(表革です、裏地革の基準は除きます)は、他の製品と較べれば基準が緩い、つまり色落ちし易いのです。しかもJIS規格基準には乾燥時の染色堅牢度基準しかありません。つまり濡れた状態での色落ち基準がないのです。なので乳化クリームでも色移りがするのです。 

靴は地面に接する部分雨に濡れる事も多いですし、傷もつきやすい 厄介なものです。

JIS規格基準で選ばない靴好きのおやじは多いのですし、仮に規格基準を今より厳しくすれば革靴好きのおやじは激減するのかもしれません。 

それを手入れして化粧するのもおやじです。手を抜くと夜電車の窓に映った自分の顔のようになってしまいます。 

これからの季節 お肌も靴もやはり乾燥は大敵です。手入れを怠ってはいけません。

メルスィー オバ!

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TOM

 

 

洋服屋の靴と靴屋の洋服

フランスおやじのファッションチェック

 

 ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

私は職業柄、フランスに行くとおやじ達から上から下までファッションチェックを受けます。 彼らもやはり気になるようです。

洋服屋の靴コーディネート/HUSBANDS(ハズバンズ)Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)の場合

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f:id:general-bass:20181203113552j:plain                   Model #JAGGER

HUSBANDS(ハズバンズ)ではブランド設立当時からあったオリジナルモデルの靴が1モデルだけあります 写真のブーツです。 ダブルブレステッドジャケットのモデルでジャガーというモデルがありますが そのミックジャガーが履いていたイメージと聞きました。

ミック・ジャガー - Wikipedia

引用元:ウイキペディア

          f:id:general-bass:20181203114009p:plain

他ブランドでは、ALDENのモディファイドラストが自分のスーツには合うのだとも言っていました。

彼のテーマの一つである、「Au CHIC Parisien」シック パリジャン。

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パリが元気で華やかだった頃1970年代のイメージのようです。 いずれはHUSBANDSとしてオリジナルで作りたいと古着屋で探してきた靴を見せて 自ら履いてみせてくれました。

     f:id:general-bass:20181203114420j:plain  
    Jacket:Model#JAGGER   Trousers: Model#Piccoli  with Belt Loop

    Belt&Shoes:参考商品

私は、「あなたのイメージと意図は、理解はするけど これ日本ではギョーザ靴と呼ばれていた人気がない。今のところハズバンズのスーツに合うクォリティのものを日本で売っているところは思いつかない」と私は、説明はしましたが、それは二コラの考えで否定はできません。

ひょっとしたらこれから人気が出るかもしれません。

ニコラに自信のお気に入りや、お勧めの店はあるのかと聞いたところ

彼は古着屋さんにしか興味はないようでした。

靴屋の洋服コーディネート/Caulaincourt (コーランクール)Alexis Lafont (アレクシー ラフォン)場合

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アレクシーのスタイルが日本人の好みに近いかもしれません。

もちろんドレスコードは身につけていますが、洋服に対しては、あまり面倒くさいことはいいません。 その場面で良いと思うものを自分で選んで着ています。

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アレクシーはお気に入りとお勧めのお店を教えてくれました。

www.jinji.fr

ここは、カジュアルアイテムのお店です。日本のブランドもおいてあり、リゾルトの林さんもシーズンでトランクショーをやっているようです。

www.wicket.fr

英国のエレガントなスタイル

eglebespoke.wordpress.com

ここのオーナーはよくCaulaincourtの靴を履いています。ドレスダウンしたスタイルかと思います。

 

パリのおやじも人それぞれです。自分んち以外のものを、身銭をきって買い、身につけるというのは、彼らが本当に好きなスタイルかもしれません。

私は、フランスおやじ達の 「Too Much 」なスタイルにならないところに魅力を感じるのかもしれません。

 

 

メルスィー オバ!

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TOM

スーツにリュックは、男らしいスタイル

Charles et Charlus(シャルル エ シャリュス)のリュックはありだと思います。

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当たり前のことですが、会う人やその目的によって持つ鞄は、考えます。

 

ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

私は、スーツやジャケットスタイルの時、クラッチバックも持つのですが 女性によっては集金に行くように見えるらしく、評判が良くないこともあります。 職業柄あまり堅い場面が少ないので他の業種の方と較べれば、許される範囲は広いかもしれません。

私は、最初の海外出張から必ずリュックを持っていくようにしています。 現地で活動するときには、資料や貴重品を携帯するためある程度の大きさは必要です。理由は やはり安全と便利さです。

最初にパリに行った時、現地の男性がスーツにリュックを持っていることが以外に多いと気づきました。理由は私と同じ機能性という部分もあるようですが、リュックは男性的にみえるということも1つの理由ということも聞きました。

そういえばトートバッグを持っている男性は見たことがありませんでした。

私が持っていったのは、本体は、綿素材。色は、濃いネイビー 開閉は、革のベルトのみで、とてもシンプルなリュックでした。フランスのおやじ達の評判は良かったのですが濃い色の綿素材は どうしても色が変わってしまいます耐光堅牢度が低いので 元の色が何色かわからない状態までになり経年変化の域を超えている状態まで使い込んでいました。(UVスプレーも使いましたがダメでした)

                   

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シャルル エシャリュスは、女性用にリュックを企画していました。 私と会う度に私のリュックが劣化していくのをさすがに見兼ねたおやじが男性用に作ってみようか?

私は、これは良いアイデアであると思い早速サンプルを依頼しました。開閉はベルトのみ最低限の小物を入れるポケット機能も安全を考えたおやじのアイデアで背中に付けました。ハンドル、肩紐部分も幅2.5cmと通常のリュックより細めにしエレガントながらも男性っぽいデザインだと思います。最低限シンプルさ、革の良さが際立ちます。

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引用元:MADUROさん

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引用元:MADUROさん

スーツスタイルでの鞄

 

近頃 通勤時街でスーツにリュックを背負っている方を良く見かけるようになりました。私はトートバックよりは、リュックの方がカッコ良いと思いますが、それは、ひとそれぞれで賛否両論は当然です。

www.generalbass.net

パリのおやじのところにリュックを背負って行った時、会うなりいきなり怒られました。

「TOM ジャケットというものは肩が1番重要な部分なのだよ。肩にバックをかけるといことは、それを台無しにしてしまう駄目な事だ。 スーツ、ジャケットを着る基本なんだよ」と教えてくださいました。

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それから、このおやじのところに行く時は、ハンドル部分を提げて持っていきます。

やはり私は会う人や目的によって、持ち方も使いわけます。

メルスィー オバ!

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TOM

 

 

 

 

HUSBANDSは、他のナポリ仕立てとは、一線を画するスーツです

フランスブランドのMade in Napoli Italy

 

        

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ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

HUSBANDS (ハズバンズ)設立当初は、北イタリアで作っていました。日本で販売するきっかけの1つになったのは新たに創業者Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)が満足できるアトリエと出会えたということでした。

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 ニコラが満足いくジャケットを縫うことができるところとなかなか出会えなかったようでした。特に彼は肩にこだわっていて盛んにストロングショルダーという単語を聞いたのを覚えています。(コンケープショルダー) 彼は、自分自身が納得いくよう表現したかったようです。

ニコラは使っている生地も作っているアトリエのことは全てオープンにしています。 私の経験からだとブランドによっては生地メーカーや作っているアトリエを隠すことは結構多いのです(調べればわかることなんですが)彼は自分の顧客にも対しても姿勢は同じです。

HUSBANDSスーツを縫うのは、Edesim S.R.L / というアトリエ

www.instagram.com

紆余曲折あったようですが現在は4代目 Mr.Eduardoが経営者です。

このアトリエの歴史は古く、日本で聞くナポリのサルトリアのそれとは、少し変わっています。 1896年ですからまだ19世紀 現在のオーナーの曽祖父がナポリの北25km カゼルタで テーラーを開きました。その後1954年にナポリに拠点を移します。

余談ですが、ナポリに住んでいたこともある「THE RAKE JAPAN」の編集者の方が弊社に来られた時ハズバンズのスーツを見られて ナポリでこんなスーツを作っているのは初めて知ったと、おっしゃていたのを思い出しました。

ナポリは昔、英国の貴族が英国式仕立を持ち込みこの地で作っていた歴史があったと聞きました。それでナポリは、ハズバンズのようなスーツを作れるのだと納得しました。

やがてそれを 祖父から父が受け継ぎ 時代が変わっていくに従って 既製品の生産を多く行うようになったそうです ジョルジオ・アルマーニ 、プラダ、 ベルサス、 ダナ・キャラン等多くの有名ブランドを手がけました。顧客が増えると、ともに生産キャパシティも広げていき、ピーク時には250人を超える従業員を抱えるまでになりました。しかしながら 量と利益を共に上げていく経営がゆきずまり2000年に閉鎖せざるを得ない状況になったそうです。

4代目当主の新たな挑戦

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引用元:Huddersfieldtextiles_official

2006年Mr. Eduardoは、弟であるMr.Marcoと2人の熟練した職人4人で事業を再開しました 。

彼は、「多くのテーラーは、過去に固執するあまり、世の中の新しいものや、ことに対して興味を持とうとしないし勉強もしない だから生地に対しても知識がない」と辛口で批判的でもあります。

現在はビスポーク(フル オーダー)、RTW (既製服)そして MTM (パターンオーダー)の各短所を長所で補い合ってバランスを保ちながら経営している。

ビスポーク

顧客にも作り手(他のサルトがやるように外注に仕事を出せば別だがそれは意味がない)にも 時間とお金がかかり 製品自体バカ高いものになり 結果ビジネスとしてはスケールが小さくなってしまう。

メリットは、技術が磨けそれが自分達の財産となる。

RTW

下請け仕事なので不安定だが、メリットは、色々な情報は得られそれも財産となる。

MTM

これは、マスターパターン 、 生地の知識と提案 、何よりもデザインが必要であり、前述2つとは少し違った能力が必要となる、それがなければ中途半端になってしまいます。

更にこれをビジネスベースにのせていくためのシステムが重要な要素となります。

またこの3つ長所を取り入れたクロスオーダーできる方法も自らのテーマとして模索していいます。

これらの事を知り、私は間接的ながらもここの商品を取り扱えることに喜びと誇りを感じています。

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お付き合いしている物づくり業界は、まだまだアナログな部分が多いのです。それが国民性と重なって、つまらないミスが起き易くロスが多いのです。

私の知る限りは、日本の工場さんのMTMオーダーのシステムは、世界一だと思います。

それを更に上を目指し、人の手だけに頼らない人工知能や3Dスキャナーを使った採寸システムを試行錯誤しています。私は、これを理解してくれる海外のアトリエと結びつけば今よりより良い商品とサービスがお客様様に提供できるのではないかと日々夢想しています。

私は、よく日本で見聞するナポリのサルトリアのイメージが変わりました。変わったというよりも意図的に喧伝されたものを私自身が鵜呑みして理解していたのかもしれませんね…やはり自分で体験として感じることが1番大事なのではないでしょうか?

自分でいうのはおかしいかもしれませんが、ハズバンズのスーツは私が着てもカッコよくみえると思います。でも私にはやはり着づらいです…

メルスィー オバ!

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