勝負に出た男 Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
新店舗に移転して今年で一年になります。二コラが移転を決めたのは、もう2年以上前に遡りますが、オープンが予定より大幅に遅れ、訪問の時、半年位は旧店舗と新店舗を行ったり来たりしていました。
旧店舗 パリ9区 マニュエル通り
HUSBANDSと取引を始めて最初のうちは、アポイントメント通りの商談はできていました。年々訪問する毎に明らかにお客様、ファンが増えているのを感じていました。
お店は25㎡ 8坪弱 2組もお客様が入るとスタッフとで満杯。
私達は商談を一旦休み、店の外で時間を潰すことも多くなるようになってきました。そのお客様達が帰られるとまた次のお客様が入って来られます。
改めて時間を取って商談することも増えてきました。
下町にあるHUSBANDSの店の前はスーツスタイルのパリジャンと日本のおやじ(私)
通りを行き交う人達は何が起きたのか?という表情でした。
この街には、残念ながら、似合わないのです。
お客様に支持されるのは、やはり純粋に嬉しいです!!
フランスでの店舗の不動産契約というのは、日本のそれとは、全く違うようです。
家主との賃貸契約の他に 前の契約者からfonds de commerce(フォンドコメルス) と呼ばれる営業権を買わなければなりません。
前の契約者とHUSBANDSは同業だったためそれほど複雑ではなかったようですが、フランスでは、あらかじめ物件の用途が限定されているようで他業種だともっと時間もお金も、かかったかもしれません。
新店舗 パリ2区 リシュリュー通り
間口も4倍以上の広さ
まず契約自体で時間がかかり、店舗の改装工事自体でも時間もかかってしまったため、計画より、かなり余分な出費があったのではないかと私の方が心配してしまいました...
新店舗はパリのど真ん中 広さは140㎡(地上1階、地下1階の2層) 旧店舗の約6倍
私は、「日本では考えられない」「時間とお金の無駄だよ」二コラに言ったところ、
彼は、「パリだからね...」と少し表情は暗かったのですが…
直ぐに笑顔で「今までもなんとかしてきたから、なんとかなるさ!!」と
楽天家にならなければ
フランスおやじは、楽天家が多いのです。バカにしているのでは決してありません。
それらは、物事を深く考えていないのではありません。
ビジネスなのでシビアな場面に出くわすことは少なからずあります。
彼らは、「本当になんとかしています」し「本当になんとかしてくれます」(笑)
たとえ悪いことが起きても良い部分だけを考えて軌道修正していきます。
とてもポジティブなのです。
悪いことは絶対といってよい位引きずりはしません。それは、人に対してでも同じことです。
本当に一緒にいるとなんとかなるような気がしてきます(笑) 不思議な安心感みたいなものを感じるのです。
私達は、お客様を笑顔にしなければなりません。
彼らを見習いたい‼
メルスィー オバ!
créme la de crème
TOM