Dominique Lelys ドミニク・ルリス
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
彼はアルニスというブランドのデザイナーを24年間つとめていました。
キャリアのスタートはHermés (エルメス)の研修生として勉強をし フリーランスとしてRalph Lauren(ラルフ・ローレン)とDaniel Crémieux (ダニエル・クレミュー)で仕事をしていました。
若かりし頃から「フィリップ・ノワレ」というアルニスの顧客でもあったフランスの俳優さんが彼のアイドルだったそうです。 その縁からアルニスに出入りするようになり やがてデザイナーとして仕事をはじめたのがきっかけだったと聞きました。
アルニスにおいてのキャリア
彼はテキスタイルデザインと革製品(洋服 鞄 小物) ドレスウェア全般 スポーツウェア(カジュアルウエア)の約30%を担当
私は装いをトータルで考えることができるデザイナーと感じます。
プライドと優しさ
日本で私が知るアルニスファンで沢山のコレクションをお持ちのお客様がおられます。その方にアルニスの資料をお借りしたり実際にお洋服や靴を見せて頂いてお話しを伺い 歴史など色々と教えていただきました。
彼の現在のコレクションをご覧になって 「アルニスって殆どドミニクさんがデザインしていたって思いました」という声もいただきました。
そのお客様ではありませんが 望郷からか昔の商品を欲しがられ LEYSのコレクションに加えるよう要望される事は多いです。 一度ミーティングで 極端に言えばアルニスのコピー商品の要望 日本で売れているシルエットへの変更などデザイナーにとってはあまりにも屈辱的な話題が出された事がありました。
それでもドミニクさんは平静をできるだけ保ちながら丁寧に説明していました。
後日ドミニクさんは 私に「あの方に悪気はないのは話をしていてわかったよ、ただ彼はプロフェッショナルではないということが自分には理解できた だからあの時にあの方に他人の前で恥をかかせるわけにはいかなかったんだ」とそして「TOM どんな人にでも他人の前で恥かかせてはダメだよ」とも教えてくださいました。
下記 参考資料(取材で5ページも掲載して頂きました!!)
http://le-lys.fr/pdf/MENS-Precious-automne-2014.pdf
引用元:㈱小学館メンズプレシャス
ドミニクさんの思うエレガンスとスタイル
1920,30年代の英国スタイル(映画「眺めのいい部屋」)
引用元:アマゾンジャパン
フランス俳優フリップ・ノワレ
引用元:ウィキペディア
英国人俳優レスリー・ハワード
引用元:ウィキペディア
そして現チャールズ英国皇太子達に彼は影響を受けています。
チャールズ (プリンス・オブ・ウェールズ) - Wikipedia
引用元:ウィキペディア
ドミニクさんは自分のスタイルを英国とフランスの中間に位置すると良くおっしゃいます、それも含めて私は フランスおやじ装いの多くは英国のクラシックスタイルの影響を強く受けているように感じます。
ドレスコードという言葉
彼のドレスアップという言葉は 着飾るという意味ではなく 会う人たちを尊重するという意味の事を言いますエレガンス(品格)は決して誇張することではないとも言います。
彼のスタイルは街でダークスーツやブレザーを着る時 シャツはフレンチカフス靴の色は黒 茶色靴は履かないその理由は靴だけが浮いてしまう。 また ツイードのジャケット コーデユロイは元々乗馬ハンティング用の服なので場所や相手により着ていくときは考える その時のシャツはバラレルカフス 靴はもちろん色合いで茶色も履く。
洋服がその人の個性を作るのでは決してない。人としての魅力と 品格そして愛する人への思いやり オープンな気持ちがあれば良い。値段の多寡ではなく 自分に対して価値があるもの 自分が良いと思うものを着ればそれで充分である。
それがドミニク ルリスのおやじたちに向けた 最も大事なアドバイスです。
それでも
いつでもどこでもTシャツと短パンで現れるアメリカ人
長女の初めての授業参観で見たトレーナーとジーンズのご両親
大学卒業証書授与式で見た普段着の男子卒業生
お通夜の席にTシャツとジーンズで現れたデザイナー
事情は察しますが… これってどうなんやろう….
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
メルスィー オバ!
créme la de crème
TOM